漂白剤
漂白というのは、加工食品の原料に含まれる好ましくない色素成分や着色物質を無色にして色調を白くしたり、鮮明で食欲をそそる色調にととのえることをいいます。このために用いられる食品添加物が、漂白剤です。
食品の色は、香りや味、舌触りと同様、おいしさを決める重要な要素です。したがって、着色料、発色料とならび、漂白剤の役割も大きいといえるのです。
漂白には、酸化と還元というまったく正反対のふたつの作用による方法があります。したがって、漂白剤として用いられる食品添加物もふたつに大別されます:
1.酸化漂白剤
酸素の酸化作用で食品中の色素成分を分解して脱色する漂白剤です。主なものに、亜塩素酸ナトリウムがあります。
2.還元漂白剤
酸性水溶液で分解して生じる亜硫酸で色素を還元して漂白する漂白剤です。水溶液に食品を浸漬する場合などに用いられます。主なものは、次亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩類です。
次亜硫酸ナトリウムは、別名「アイドロサルファイト」と呼ばれます。水によく溶け、強力な還元作用を持ち、高い漂白効果があります。干しぶどうを除く乾燥果実や、水あめ、缶詰のサクランボなどに用いられます。表示は、用途名併記で「漂白剤(亜硫酸塩)」と記されます。
*ゴマや豆類、野菜などの生鮮食品などに漂白剤を使用すると、品質や鮮度に関して消費者の判断を誤らせるおそれがあることから、食品添加物の本来の使用目的に反するという理由で、これらへの漂白剤の使用は禁止されています。
増粘安定剤
増粘安定剤は、ソースなどの粘度を増強したり、ドレッシングの乳化や分散を安定させる効果がある食品添加物です。そのほか、寒天、こんにゃく、豆腐、ゼラチンなど、ゼリー状に固化する作用(ゲル化)があります。増粘安定剤は、食品に適度な組織を作っておいしさや品質の向上に役立ちます。
ハム、ソーセージ、冷凍魚、スポンジケーキ、アイスキャンディーなどに利用されます。最近の使用例として、食物繊維としてファイバー強化食品にも利用されます。使用目的によって呼び方が異なり、液体を固める目的で使用される場合は「ゲル化剤」、粘性を高める目的で使用される場合は「増粘剤」、さらに食品成分を均一にし、安定する目的の場合は「安定剤」と呼ばれます。
主な増粘安定剤
●カラギナン
表示:用途名併記で、使用目的によって「ゲル化剤(カラギナン)」「安定剤(カラギナン)」のように表示されます。
●カルボキシメチルセルロースタトリウム
主な使用:ソース、漬物、佃煮など。
表示:用途名併記で「安定剤(CMC)」
●カロブビーンガム
ローカストビーンガムという別名を持ちます。
主な使用:アイスクリーム、ジャム、シロップ、プリンなどに使用。
表示:用途名併記で「増粘剤(ローカストビーンガム)」、「安定剤(ローカスト)」
●キサンタンガム
主な使用:ドレッシング、佃煮、たれ類、いかの塩辛、など。
表示:用途名併記で「増粘剤(キサンタンガム)」、「安定剤(キサンタンガム)」
●ペクチン
昔から使用されている耐熱性にすぐれたゲル剤です。
主な使用:ジャム、菓子ゼリー、クリームチーズなど。
表示:用途名併記で「ゲル化剤(ペクチン)」、「安定剤(ペクチン)」